大型望遠鏡システム

リアルタイムで高精度なモーター制御をしてほしい。

大型望遠鏡の制御では地球の自転に合わせた、非常に低速かつ細やかな速度で動かす制御を求められます。望遠鏡が大型になり、重くなるほど慣性の影響が大きくなるため わずかな加減速による影響が望遠鏡にたわみを発生させ星の撮像に影響します。


大型の望遠鏡では経緯台と言われる望遠鏡が多く、その制御は方位軸、高度軸のモーターの速度を刻々と変化させながら、対象となる天体を追尾する制御となります。
20年ほど前、望遠鏡メーカー様も初めて着手される大型経緯台望遠鏡開発の制御にモーションコントロールを得意とする当社にお声がけいただき当社としても未知の分野でのモーター制御ということもあり、小型のテスト機で制御システムの検証を行い、その後大型化し1号機を完成することが出来ました。
それ以来、制御軸の追加、制御アルゴリズムの改良、周辺機能の追加など望遠鏡メーカー様と二人三脚で望遠鏡制御システム開発を行ってきました。

天体望遠鏡

望遠鏡の制御で用いるコンピュータは、DOS、Linux、VxWorksとお客様のご要望に応じて使い分け、リアルタイム性、信頼性、機能拡張性など各種OSに 対応したソフトウェア開発をするとともに、必要なハードウェアの選定を行い制御システムは社内で設計製作しています。 モーター制御には自社で開発したASICを搭載するボードを使用することで、高精度で細やかなパルス制御を実現しています。 また自社の制御ボード以外にも、必要に応じてメカトロリンクⅢなど他社の制御ボードを使用した制御システムの開発も行っています。


モーションコントローライメージ図